Letter ビッグバンの30億年後に起こった回転する巨大円盤銀河の急速な形成 2006年8月17日 Nature 442, 7104 doi: 10.1038/nature05052 初期宇宙における銀河の形成と進化の大枠は、観測と理論シミュレーションによって確立されている。銀河は、収縮するダークマター・ハローの中心で冷却されたバリオンガスとして誕生し、ハローと銀河はその後合体を繰り返して、銀河質量は階層的に増加した。しかし、銀河の成長のタイムスケールと、バルジや円盤部(現在の銀河の基本的構成要素)が、いつ、どのようにして形成されたかはよくわかっていない。また、初期の段階で、最も大質量の銀河がモデルの予測よりも数多く存在し、星の形成が予想以上に急速に進んでいることも説明がつかない。本論文では、宇宙が現在の年齢のわずか20% であったときの、典型的な明るい星形成銀河を高い角度分解能で観測した結果について報告する。回転している巨大な原始銀河円盤では、中心部で成長しつつある星のバルジへガスが流れ込み、さらにこのバルジにある巨大ブラックホールにガスが落ち込んでいる。ガスの高い表面密度、高い星生成率および星の年齢が比較的若いことは、初期には非常にガスに富んでいた原始銀河円盤が、急速に成長、分裂し、星生成を行っていることを示唆するが、大きな銀河の合体を示すはっきりした証拠はみられない。 Full Text PDF 目次へ戻る