Article PMLはmTORの抑制を介してHIF-1αの翻訳と新血管形成を抑制する 2006年8月17日 Nature 442, 7104 doi: 10.1038/nature05029 いくつかのヒトのがんでは、前骨髄球性白血病腫瘍抑制因子(PML)の欠損が認められている。PMLの腫瘍抑制機能は、増殖停止、細胞の老化およびアポトーシスを引き起こす能力に起因しているとされてきた。我々は、PMLが、in vivoでの虚血性および腫瘍性、双方の病態において、タンパク質の翻訳制御を介して働くneoangiogenesis(新しい血管の形成)の重要な抑制因子であることを突き止めた。PMLが、低酸素状態でmTOR (mammalian target of rapamycin)の抑制によって、HIF-1α(hypoxia-inducible factor 1α)の合成速度を負に調節する因子として機能することを示す。PMLは物理的にmTORと相互作用し、mTORの核への蓄積を促すことによって、mTORと低分子GTPアーゼであるRhebとの会合を負に調節する。特に、Pml-/-細胞および腫瘍が、in vitroとin vivoの両方で、ラパマイシンによる増殖抑制により高い感受性を示すこと、そしてPMLの欠損が、マウスおよびヒトの腫瘍で、リボゾームタンパク質S6のリン酸化および腫瘍性血管形成と逆の相関関係をもつことは重要である。したがって今回の結果から、PMLがmTORおよび新血管形成の新規な抑制因子であることがわかる。 Full Text PDF 目次へ戻る