Letter

土星の衛星タイタンでのメタンの嵐

Nature 442, 7101 doi: 10.1038/nature04933

河川作用でできる干上がった流路の存在と、タイタンの南極における過去数年間にわたる雲の激しい活動は、メタンの雨の存在を示唆している。したがってタイタンの窒素大気がメタンの気象サイクルを支え、メタンがそれによってタイタン地表を侵食し、表面の特性を支配しているらしい。太陽系の中ではタイタンと地球だけが雨が地表に到達するが、それぞれの大気中でのメタンあるいは水の循環は大きく異なっていると思われる。本論文では、3次元の力学計算によって、タイタンでは適当な環境条件の下で、強い降雨を伴うメタンの対流性の激しい嵐が発生する可能性が示されることを報告する。最も激しい嵐は、対流圏中層におけるメタンの相対湿度がおよそ80パーセント以上のときに成長し、最大速度20 ms-1で30 kmの高度に達しうる上昇気流を発生させ、5〜8時間で消失する。半径1〜5 mmの雨滴による地表への降雨量は、110 kg m-2に達し、地球での鉄砲水に匹敵する現象となる。

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