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電気的シグナルはホスファチジルイノシトール-3-OHキナーゼ-γとPTENを介して創傷治癒を制御する

Nature 442, 7101 doi: 10.1038/nature04925

創傷治癒は多細胞生物の完全性維持に不可欠である。これまでに研究されたすべての生物種において、上皮層が損傷を受けると瞬時に内因性の電場が発生し、これが創傷治癒に重要であると提唱されている。しかしながら、電気的合図に応答した細胞移動や電場による創傷治癒を導くシグナル伝達経路は、遺伝子レベルでは明らかにされていない。本論文では、内因性に検出される電場と同程度の電場が細胞移動を誘導し、電場が創傷治癒過程における細胞の移動方向を指示する最も重要な合図であることを示す。創傷による内因性の電場をin vivoで変化させると、創傷治癒に影響がある。電気刺激はSrcやイノシトールリン脂質を介したシグナル伝達を活性化し、これによって細胞移動方向の極性が決まる。とりわけ、ホスファチジルイノシトール-3-OHキナーゼ-γ(PI(3)Kγ)を遺伝的に破壊すると、電場が誘導するシグナル伝達が減弱し、また、治癒中の上皮の電気的シグナルに応答した方向性のある運動が認められなくなる。PTEN(tumour suppressor phosphatase and tensin homolog)の欠失により、シグナル伝達や電気走性応答は亢進する。これらのデータは、電気的シグナルが誘導する創傷治癒に不可欠な遺伝子を同定するものであり、PI(3)KγやPTENが電気走性を制御することを示している。

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