Letter

細胞内の空胞からのin vivoでの内皮管形成

Nature 442, 7101 doi: 10.1038/nature04923

上皮管の形成は多種多様な組織や器官が正常に発生するために不可欠であり、さまざまな機構を介して起こる。継ぎ目がなく正確にパターン化された内皮管の形態形成は、脊椎動物の機能を備えた循環系の発生に必須であるが、in vivoでの血管内腔の形成機構はまだ不明である。100年以上前の研究から、内腔形成に内皮細胞内の空胞が重要な働きをしていることが示唆されている。25年以上前に行われた初期のin vitro内皮細胞培養実験のいくつかで、FolkmanとHaudenschildは、ある細胞から隣の細胞へと伸ばされて連結したようにみえる、細胞列を縦貫する形の空胞について記述している。その後のin vitro研究によって、インテグリン-細胞外マトリックスシグナル相互作用の下流で起こるインテグリンとcdc42/Rac1に依存した飲作用現象により、細胞内の空胞が形成されることが明らかになり、Folkmanらの観察結果が確認され発展するに至った。in vitroでの空胞の形成・融合を介した内皮管の形成モデルを支持する説得力のあるデータはあるものの、in vivoでの決定的な証拠はまだ得られていない。その主な理由は、生きている動物体内深部で起こる内皮細胞内空胞の動態の画像化がむずかしいということである。本研究では、高解像度の微速度2光子励起画像化法を用いて遺伝子導入ゼブラフィッシュのin vivoでの内皮管形成の仕組みを調べ、その結果を三次元コラーゲンマトリックスにおけるin vitroでのヒト内皮細胞の管形成をとらえた微速度画像と比較した。今回の結果は、内皮細胞内空胞の形成とそれらの細胞内および細胞間での融合が血管内腔形成を推進するというモデルを強く支持するものだ。

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