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アデニル化中間体を介したtRNA硫化反応のスナップショット

Nature 442, 7101 doi: 10.1038/nature04896

グルタミン酸tRNA、リジンtRNAおよびグルタミンtRNAのアンチコドン1字目のウリジン(U34)は一般に、チオウリジン合成酵素による修飾を受けて2-チオウリジン(s2U34)となる。2-チオウリジンはリボソーム上でのタンパク質合成の際に、コドン‐アンチコドン間の揺らぎを制限するため、正確な翻訳に必須である。しかし、チオウリジン合成酵素がウリジン塩基の正しい位置に反応性の高い硫黄を取り込む機構は不明である。今回我々は、MnmA チオウリジン合成酵素‐tRNA複合体について、異なる3種類の結晶構造を報告する。これらの結晶構造は、RNAが硫化される際に連続的に起こる化学反応を示している。酵素が活性化されると、活性部位の上に突き出ているαヘリックスが構造変化して、βヘアピンを含む特有のループ構造となる。フリップアウトされたU34はこのループ構造によって触媒ポケット内に深く押し込まれ、触媒残基のシステインが活性化されて、アデニル化RNA中間体となることが観測された。したがって、活性型である閉状態の複合体では、溶媒分子が触媒部位に接近しないように反応チャンバーを形成することで、活性化したウリジンの炭素へ硫黄が位置を間違えることなく取り込まれる。 さらに、グルタミン酸tRNAとの複合体の構造から、MnmAが基質である3種類のtRNAを特異的に認識する機構が明らかになった。これらの知見から、酵素が生体分子内の正確な位置に反応性の原子を取り込む、一般的な機構の構造的基盤が得られる。

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