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後期促進複合体によるId2の分解が、細胞周期からの離脱と軸索の成長とを結びつける

Nature 442, 7101 doi: 10.1038/nature04895

発生中の神経系では、Id2(Inhibitor of DNA binding 2、inhibitor of differentiation 2としても知られる)は細胞の増殖を増大し、腫瘍の進行を促進し、塩基性ヘリックス-ループ-ヘリックス(bHLH)構造をもつ神経発生性転写因子群の活性を阻害する。後期促進複合体/サイクロソームとその活性化因子Cdh1(APC/CCdh1)は軸索の成長を抑制するが、ニューロンでのAPC/CCdh1の標的は不明である。Idファミリーに属するId2をはじめとするタンパク質は非常に不安定で、細胞が静止状態に入ると消失するが、これらが分解の標的になる仕組みはよくわかっていない。本論文では、一次ニューロン中でId2が、APC/CとCdh1のコアサブユニットに結合することを明らかにする。APC/CCdh1は、Id1とId4にも保存されているD box(destruction box)モチーフを介してId2を分解へと誘導する。ニューロンでCdh1を欠失させると、Idタンパク質が安定化される。また、Id2のD box変異体はCdh1との結合が阻害され、細胞周期から離脱した活性なAPC/CCdh1を含む細胞中でも安定である。Id2のD box 変異体は、in vitroおよび小脳皮質中で小脳顆粒神経細胞の軸索の成長を促進し、ミエリンの成長阻害シグナルに影響されない。逆に、bHLH転写因子を活性化すると、強力な軸索阻害作用をもつ遺伝子集団が誘導される。その中には、ミエリン阻害の重要な伝達物質であるNogo受容体の遺伝子も含まれる。ニューロンでのId2の分解によってNogo受容体が蓄積されるようになり、APC/CCdh1活性と軸索の成長を阻害するbHLHの標的遺伝子とが結びつく。これらの知見が示すように、静止状態のニューロンをプログラムし直して軸索成長モードにするには、Id活性の脱制御が役立つかもしれない。

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