Letter

銅酸化物超伝導体における動的電荷不均一性を反映した電子‐フォノン結合

Nature 440, 7088 doi: 10.1038/nature04704

銅酸化物超伝導体を理解しようとする試みは、このような系に多数の強い相互作用が存在するために複雑となる。超伝導では反強磁性が重要だと考えている研究者は多いが、電子‐格子結合が果たすと考えられる役割にも再び関心がもたれるようになっている。従来からある超伝導体MgB2は、標準理論で予測され、実験によっても定量的に確かめられた特定の振動モード(フォノン)が関係する非常に強い電子‐格子結合をもつ。本論文では、銅酸化物超伝導体La2-xSrxCuO4 (x=0.07, 0.15)のCu‐O結合伸縮フォノンに、同様な強い異常が存在することを示す、非弾性散乱の測定結果を報告する。従来の理論ではこのようなふるまいは予測できない。この異常は、しばしばストライプ秩序とよばれる、空間変調した電荷秩序と磁気秩序をみせるLa1.875Ba0.125CuO4およびLa1.48Nd0.4Sr0.12CuO4化合物で最も強くなる。ストライプ秩序は電荷秩序に相当する波数ベクトル位置で生じる。これらの結果から、ドープしない、あるいは過剰にドープした非超伝導体には存在しないこの巨大な電子‐フォノン異常が、電荷不均一性に関係があることが示唆される。したがって電子‐フォノン結合の寄与はおそらく間接的であるものの、超伝導の解明に重要となる可能性があると考えられる。

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