Letter 鳴禽による再帰的な構文パターンの学習 2006年4月27日 Nature 440, 7088 doi: 10.1038/nature04675 ヒトは同一言語社会のほかのメンバーが理解できる新しい発話を恒常的に生み出している。この能力は、容認可能な発話構造を記述する構文規則(あるいは生成文法)の使用によるものだと、言語学理論では説明されている。新しい発話を組み立てる能力の一部である、言語ユニット(短い文章内の語や句など)の再帰的・階層的埋め込みには、有限状態文法よりも複雑な文脈自由文法を最小限必要とする。そしてヒト以外のあらゆる動物のコミュニケーション信号の構造を明示するには、有限状態文法で十分だと考えられている。最近提出された仮説で中心となっているのが、構文再帰の能力が、ほかの動物にはないヒト言語能力の計算論的な中核を形成しているという主張である。今回我々は、ホシムクドリ(Sturnus vulgaris)が再帰的で自己埋め込み型の文脈自由文法により、定義された音声パターンを正確に認識することを示す。ホシムクドリはまた、その文法により定義された新パターンを区別し、文法をもたないパターンを確実に除外することもできる。したがって、再帰的で中央埋め込み型の文法から生じる配列を区別する能力はヒトに特有ではない。この発見は生理学的研究に複雑な構文処理メカニズムという新しい領域を開くものだ。 Full Text PDF 目次へ戻る