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巨大分子結合における一過性中間体の常磁性NMRによる検出

Nature 440, 7088 doi: 10.1038/nature04673

巨大分子複合体の形成は、特異性と速度という2つの相反する制約条件に支配されている。速度論的・理論的考察からは、探索の次元を減らすか、または標的部位周辺の狭い範囲に誘引電位を作れば、形成効率が著しく促進されることが示唆される。このことは、非特異的な結合様式が関与する一過性中間体の存在を意味している。今回我々は、平衡条件下で数の少ない一過性中間体の存在を直接検出し、その性質を調べる手段として分子間常磁性緩和促進(PRE)が使えることを明らかにする。我々はこの方法により、塩基配列特異的転写因子(HOXD9のホメオドメイン)が特異的結合の効率を高める手段として非同族DNA部位を探索する過程を解析した。速い交換状態でのPREデータから、非同族部位に確率論的に形成される一過性中間体の存在が明らかになり、その構造は特異的複合体の構造に似ていることがわかった。また、分子内と分子間転位の両方が関係する2種類の異なった探索過程が記述可能である。分子間PRE法は一般的であり、ほかの巨大分子の結合過程における一過性中間体を調べるのにも容易に応用できると思われる。

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