Article 植物:自家不和合性タバコが行っているS-RNアーゼの区画化およびHT-Bの分解 2006年2月16日 Nature 439, 7078 doi: 10.1038/nature04491 花粉と雌ずいとの相互作用は植物の交配制御上極めて重要である。例えば、S-RNアーゼによる自家不和合性は、さまざまな種類の被子植物種で同系交配を妨げている。S-RNアーゼは、雌ずい中のハプロタイプのどちらかと一致するSハプロタイプをもつ花粉を阻害する、特異的な細胞毒として機能すると考えられている。このように、花粉と雌ずいの因子との相互作用は、近縁個体間の交配を阻止している。その他、HT-B、4936因子、120 kDa糖タンパク質 などの雌ずいにある因子も花粉の拒絶に必要だが、いずれもSハプロタイプの特異性自体にかかわるものではない。本研究では、S-RNアーゼが花粉管中で液胞区画に取り込まれて分離されることを明らかにする。液胞の膜は120 kDa糖タンパク質に対する抗体で標識される。雌ずいがHT-Bまたは4936因子を発現しなければS-RNアーゼは隔離されたままで、拒絶を起こすことができない。野生型の雌ずいでも、和合性の花粉管はHT-Bを分解し、同じようにS-RNアーゼが隔離される。S特異的な花粉の拒絶には、S-RNアーゼの輸送およびHT-Bの安定性が重要だと考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る