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遺伝:Fcgr3のコピー数多型がラットおよびヒトにおいて糸球体腎炎の素因となる

Nature 439, 7078 doi: 10.1038/nature04489

複雑な表現型の基礎となる遺伝子の同定や、真核生物のゲノムを形づくってきた進化の推進力の解明は、現在の分子遺伝学における課題の一部である。遺伝子のコピー数の変動はゲノム塩基配列における個体差の原因の1つであるという認識が高まってきており、これがゲノムの進化や表現型の変動の推進力であると考えられている。今回我々は、ラットとヒトのオーソロガスなFcgr3遺伝子のコピー数の変動が、免疫系が媒介する糸球体腎炎に対する感受性決定要因であることを明らかにする。Wistar Kyotoラットでは、ポジショナルクローニングにより新たに見つかった、ラット特異的Fcgr3のパラロガス遺伝子であるFcgr3-rs(Fcgr3-related sequence)の欠失が、マクロファージの過活性と糸球体腎炎の決定要因であることが明らかになった。ヒトでは、ラットFcgr3のオーソロガス遺伝子であるFCGR3Bのコピー数低下が、自己免疫疾患である全身性エリテマトーデスにおける糸球体腎炎に関連していた。2種の哺乳類で遺伝子のコピー数多型が免疫反応媒介性の腎疾患の素因になるという知見は、ヒトのありふれた病気に対する感受性をはじめとする遺伝的に複雑な表現型の進化において、ゲノムの可塑性が重要な役割を果たすことを示す直接の証拠となる。

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