Letter 細胞:マイナス端方向へ移動するキネシンNcdはレバー-アームの回転によって移動する 2006年2月16日 Nature 439, 7078 doi: 10.1038/nature04320 キネシンは、微小管上を動くモータータンパク質で、細胞内輸送の動力となる。キネシン-1などのようなキネシンモーターのほとんどは微小管のプラス端方向へと移動し、この方向選択性を制御している構造変化が解明されている。これに対して、キネシン-14(ショウジョウバエのNcdなど)で見られるマイナス端方向への移動の基盤となる構造変化の性質やタイミングはあまりよくわかっていない。本論文では、低温電子顕微鏡を用いて、微小管に結合したNcdの作動要素であるコイルドコイル構造が、ATPが結合するとマイナス端方向に約70°回転することを明らかにする。このコイルドコイル構造を長く、あるいは短くすると、Ncdの移動速度が上昇あるいは低下するが、ATPアーゼ活性は影響を受けない。方向の選択性をもたないNcd変異体では、このコイルドコイルのヌクレオチドに依存して決まるコンホメーションが不安定であり、この作動要素が移動に重要な役割を果たしていることをはっきり示している。これらの結果が示すように、Ncdでも他のキネシンと同様にATPが結合するとコンホメーション変化が起こって力が発生するが、その際に起こるレバー-アーム型作動要素の振れはミオシンで報告されているものと同じである。 Full Text PDF 目次へ戻る