Letter 生化学:自己阻害状態にある環状AMP応答性交換因子Epac2の構造 2006年2月2日 Nature 439, 7076 doi: 10.1038/nature04468 Epacタンパク質(cAMPで直接活性化される交換タンパク質)は、低分子GTP結合タンパク質Rap1、Rap2のグアニンヌクレオチド交換因子(GEF)で、二次メッセンジャーである環状AMPによる直接的な制御を受け、細胞の接着やインスリンの分泌など、さまざまな細胞過程の制御にかかわっている。今回、2個の環状ヌクレオチド結合ドメインがあるアミノ末端の調節領域とカルボキシ末端の触媒領域を含む、110 kDaの完全長Epac2の三次元構造について報告する。この構造はcAMPがない状態で調べており、自己阻害状態にあるEpacのものである。調節領域は、触媒領域と向かい合って配置され、間には、3つの要素からなる「スイッチ盤」のような固いβシート様の構造と、「イオンの掛け金」のようなイオン結合が存在する。このような配置のために、Rapの触媒部位への接近が立体的に阻害されている。変異体の分析から、調節領域の固い構造の移動によりcAMPによるEpacの活性化が起こるというモデルが考えられる。このような特徴は、cAMPで制御されるタンパク質に共通して保存されている。 Full Text PDF 目次へ戻る