トロヤ群は、木星と同じ軌道をたどる2つの小惑星群からなり、それぞれ木星-太陽系のL4とL5の安定なラグランジュ点(木星に60°先行および追従する)に位置している。小惑星617番パトロクロスは、トロヤ群で知られている唯一の連星である。しかし、この連星系の軌道は、これまで知られていなかった。本論文では、連星を構成する天体が、680 km離れて系の重心の周りを運動していて、おおよそ円軌道を描いていることを報告する。我々はこの軌道情報と、連星を構成する天体の大きさの熱計測による見積りを組み合わせ、0.8+0.2-0.1 g cm -3という非常に低い密度を導き出した。したがって617番パトロクロスを構成する天体は、非常に多孔質か、あるいは大部分が水氷でできており、太陽系の外側の領域で形成された可能性が考えられる。