Letter 医学:gigaxoninによって調節されるMAP1B軽鎖の分解はニューロンの生存に重要である 2005年11月10日 Nature 438, 7065 doi: 10.1038/nature04256 巨大軸索神経症(GAN)は、広く発現しているタンパク質gigaxoninをコードする遺伝子GANの変異によって生じる、感覚神経と運動神経の重篤な障害である。GANの細胞病理学的特徴には、細胞骨格成分の蓄積と凝集を伴う軸索の変性が含まれる。しかし、この劣性遺伝性疾患の分子的な機構については、ほとんどわかっていない。本論文では、gigaxoninはタンパク質の分解を調節しており、ニューロンの機能と生存に不可欠であることを示す。gigaxoninは、アミノ末端のBTBドメインを介してユビキチン活性化酵素E1に結合する一方、カルボキシ末端のkelch反復配列ドメインを介して微小管関連タンパク質1B(MAP1B)の軽鎖(LC)と直接に相互作用する証拠が得られた。gigaxoninの過剰発現は、MAP1B-LCの分解を促進するが、プロテアソームの阻害剤はこれに対して拮抗的に働く。gigaxoninの消失は、GAN欠失ニューロンでMAP1B-LCのかなりの蓄積を引き起こす。さらに、正常の皮質ニューロンにMAP1Bを過剰発現させると、GAN欠失ニューロンに特徴的な細胞死が起こり、GAN欠失ニューロンでMAP1B量を減少させると生存率が相当度上昇した。これらの結果は、gigaxoninがMAP1B-LCの分解を調節するユビキチンの足場として機能するタンパク質であることを示しており、ヒト神経変性疾患の原因となる分子機構を解明するための手がかりとなる。 Full Text PDF 目次へ戻る