Letter

生理:CRACチャネルを活性化するCa2+センサーであるSTIM1はCa2+貯蔵場所から細胞膜へと移動する

Nature 437, 7060 doi: 10.1038/nature04147

ストア作動性(store-operated)カルシウム(SOC)流入は、さまざまな非興奮性細胞における唯一のCa2+流入機構として、Ca2+シグナル伝達やその他の細胞過程で重要な役割を果たしている。Tリンパ球のCRAC(calcium-release-activated calcium)チャネルは性質が最もよく調べられたSOC流入チャネルで、免疫応答に不可欠だが、これは遺伝子発現や細胞の増殖にCRACチャネルの持続的な活性が必要だからである。SOCとCRACチャネルの分子レベルでの実体やゲートの開閉機構については、まだ解明されていない。以前に我々は、ショウジョウバエのS2細胞とヒトTリンパ球のCRACチャネル活性化に必要な成分として、Stim遺伝子とそのヒト相同体STIM1を同定した。今回我々は、StimやSTIM1のEFハンド変異体の発現が、貯蔵Ca2+量には変化がなくてもCRACチャネルを構成的に活性化することを明らかにする。免疫蛍光法、EMによる位置決定、表面のビオチン化によって、STIM1が貯蔵Ca2+の枯渇に応じて、小胞体様部位から細胞膜へと移動することがわかった。我々は、STIM1が貯蔵Ca2+の枯渇とSOC流入とを結ぶミッシングリンクとして機能し、貯蔵Ca2+が枯渇すると細胞膜へと移動してCRACチャネルを活性化するCa2+センサーの働きをすると考える。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度