Letter 神経:外分泌腺からの性特異的ペプチドはマウスの鋤鼻器官の感覚ニューロンを刺激する 2005年10月6日 Nature 437, 7060 doi: 10.1038/nature04033 哺乳類では、社会的行動や生殖行動がフェロモンによって調節されている。フェロモンは性や系統に関する情報を伝達する化学シグナルで、マウスでは鼻中隔基部に位置する鋤鼻器官がフェロモン情報の伝達機能を担っている。フェロモン受容体と推定される2種類の遺伝子ファミリーV1RとV2Rは、鋤鼻上皮の異なる領域の感覚ニューロンに発現している。数多くの研究でフェロモンは尿に由来することが示唆されていたが、自由に行動するマウスの直接記録から、鋤鼻系でのニューロンの発火は顔面の物理的接触によって引き起こされることがわかっていた。今回我々は、眼窩外涙腺から分泌される7kDaの雄特異的ペプチドを同定して、外分泌腺由来ペプチド1(ESP1)と名づけた。このペプチドをコードする遺伝子は、主要組織適合性複合体(MHC)クラスI領域の近くに密集するこれまで知られていなかった大きな遺伝子ファミリーに属していた。ESP1は雄の目から分泌されて雌の鋤鼻器官へと伝えられ、そこで、V2Rを発現する鋤鼻感覚ニューロンを刺激して電気的反応を引き起こす。今回の結果は、マウスが直接的な接触の際に、外分泌腺から放出される性特異的ペプチドに鋤鼻系を介して反応することを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る