Letter 免疫:アポリポタンパク質を介した脂質抗原提示経路 2005年10月6日 Nature 437, 7060 doi: 10.1038/nature04001 ペプチド抗原は主要組織適合遺伝子複合体(MHC)を介してT細胞へ提示される。この場合、内因性のペプチドはMHCクラスI分子、外来性のペプチドはMHCクラスII分子によって提示される。このMHC系に対して、CD1分子は、抗原提示細胞(APC)の表面で脂質抗原反応性T細胞へ提示される脂質抗原と結合する。CD1分子はエンドサイトーシスによって物質が取り込まれる細胞内区画を監視することから、細胞外由来の抗原と遭遇することは自明である。しかしながら、CD1と抗原が積み込まれる細胞内区画への外来性脂質抗原の送達機構は不明である。血清のアポリポタンパク質は代謝系の必要に応じて、細胞外での脂質輸送を仲介している。今回我々はT細胞活性化につながる、アポリポタンパク質による外来性脂質抗原の非常に効率のよい送達経路を明らかにする。アポリポタンパク質Eは脂質抗原と結合し、APCのCD1を含むエンドソーム区画へ、受容体を介した取り込みによってそれらを送達する。アポリポタンパク質Eは血清由来の脂質抗原の提示を担い、局所の環境の監視機構としてAPCから分泌され、抗原を捕えたり、微生物由来の脂質を感染細胞からバイスタンダーAPCへ受け渡す。したがって、免疫系は脂質代謝系の成分の1つを使って、脂質抗原への免疫応答を引き起こしている。 Full Text PDF 目次へ戻る