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環境:人間活動による21世紀中の海洋酸性化と石灰化生物への影響

Nature 437, 7059 doi: 10.1038/nature04095

現在の表層海洋は炭酸カルシウムについては過飽和状態だが、大気中の二酸化炭素濃度が増加するにつれて海洋のpHや炭酸イオン濃度は低下しつつあり、その結果炭酸カルシウム飽和レベルに達しつつある(未飽和状態へ向かいつつある)。実験による証拠からは、これらの傾向が続けば、サンゴや一部のプランクトンなど、重要な海洋生物が炭酸カルシウムを主成分とする外骨格を保持できなくなると考えられる。今回我々は13グループの海洋炭素循環モデルを用いて、将来の人間活動による二酸化炭素放出量について「これまで同様の経済活動」に基づくIS92aシナリオの条件のもとで、炭酸カルシウムの飽和状態を評価した。我々の予測では、南大洋(南極海)の表面水は炭酸カルシウムの準安定形態であるアラゴナイト(あられ石)に関して2050年までに未飽和状態となり始める。2100年までに、この未飽和状態は南大洋の全体と太平洋の亜寒帯域に広がる可能性がある。生きている翼足類(カメガイ科ウキビシガイ)を2日間の船上実験で我々の予測した未飽和レベルにさらしたところ、アラゴナイトでできた殻には顕著な溶解が見られた。今回得られた知見は、高緯度生態系に有害な影響をもたらす諸条件が、これまで示唆されていたような数百年以内ではなく、数十年以内に訪れる可能性があることを物語っている。

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