Letter 工学:メニスカスを登る昆虫 2005年9月29日 Nature 437, 7059 doi: 10.1038/nature03995 水面を歩く昆虫やクモは、表面張力に依存して静体重を支え、表面上を進むのにさまざまな手段を利用する。水面から陸に移るには、水際のメニスカスの滑りやすい斜面を乗り越えなければならない。メニスカスを登る能力は、水面を歩く昆虫が産卵や捕食者からの逃避のために陸をめざす際に利用する技術である。さらに、彼らの祖先にとっては、陸上生活から水面上のみでの生活へと進化する際に必要な適応だった。水面を歩くミリメートルスケールの昆虫の多くは、従来の推進法ではメニスカスを登れない。我々は今回、これらの昆虫が用いているメニスカス登坂技術を、実験と理論の組み合わせにより研究した。毛管力を発生させるために、昆虫は体の姿勢を一定に維持することによって水面を変形させる。これにより昆虫は附属肢を動かすことなく水平に前進できる。我々はこの新奇な推進モードの理論モデルを開発し、これを用いて登坂昆虫に特徴的な体位を合理的に説明するとともに、本研究や他の研究で報告された登坂曲線と一致する曲線を予測した。 Full Text PDF 目次へ戻る