Letter 地球:深さ120〜180 kmで沈み込み帯の流体、溶融物、超臨界液体に見られる微量元素の特徴 2005年9月29日 Nature 437, 7059 doi: 10.1038/nature03971 沈み込む海洋地殻から遊離した流体と溶融物は、親石元素をマントルウェッジに再循環させて溶融を促進させ、結果的に沈み込み帯の島弧火山活動が数多く起こる。しかし、沈み込むスラブ内において高圧下で生成された移動相の性質や組成についてはほとんどわかっていない。本論文では、玄武岩質エクロジャイトと平衡状態にある流体と溶融物の組成を、地球内部の深さ120〜180 kmに相当する圧力と700〜1,200℃の温度でLA-ICPMSにより直接測定した結果を報告する。この状態で得られた液体−鉱物間の分配係数から、重要な元素の再循環速度に対する制約条件が得られる。深さ120 kmにおける脱水化と溶融との二分は多くの微量元素(U/Th、Sr、 Ba、Beおよび軽希土類元素)の相反するふるまいにより表される。しかし、深さ180 kmに相当する圧力では、低い温度でも、調べた微量元素について溶融物に似た溶解度を持つ超臨界液体が観察された。これにより重希土類元素とYおよびScを除くほとんどの重要な微量元素は移動性となり、沈み込み帯では6 GPa以下の圧力までは地球化学的特徴の流体相による輸送が制限される。 Full Text PDF 目次へ戻る