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海洋:北東大西洋ではケイ酸塩の湧昇によって珪藻による炭素の移出が増大している

Nature 437, 7059 doi: 10.1038/nature03948

珪藻は単細胞性、あるいは連鎖状の群体を形成する植物プランクトンであり、細胞壁の形成にケイ素(Si)を使用する。見かけ上栄養素が枯渇した時期にも珪藻が生き残ることが、北大西洋北部のフロント域での炭素隔離を増大させている。したがって、この水域の「生物ポンプ」としての役割は、従来考えられてきたよりも重要なのかもしれないが、このことがどのようにして起こるのかはわかっていない。珪藻の増加は硝酸塩とリン酸塩に加えて、ケイ酸塩の利用可能度に依存しているが、大西洋北部水域はケイ酸塩よりも硝酸塩に富んでいる。珪藻は、春の成層後に最初に大増殖する植物プランクトンである。ケイ酸塩が枯渇すると珪藻の大増殖は下火になって、大きな移出は行われなくなる。本論文では、新しいケイ酸塩が周期的に供給される場合には、硝酸塩は新たな生産のために引き続き利用できるので、珪藻の大増殖が延長されることを示す。具体的には、珪藻は不安定な海洋フロントによって表層にもたらされる深海のケイ酸塩を「採掘する」ことによって増殖する。本論文で提起するメカニズムは、ケイ酸塩による肥沃化に限られるものではなく、同様なメカニズムが硝酸塩、リン酸塩、または鉄が制限因子となっている他の海洋のフロント域を支えている可能性がある。

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