Letter

聴覚:霊長類大脳皮質でのピッチの神経表現

Nature 436, 7054 doi: 10.1038/nature03867

ピッチ(音の高低の度合い)の知覚は聴覚対象の同定や識別、特に音楽や会話の文脈で重要である。ピッチの知覚はヒトに特有ではなく、いくつかの動物種で実験的に実証されている。ピッチは、音の基本振動数(ƒ0)の主観的属性で、音響波形の時間的規則性と平均繰り返し速度によって決まる。スペクトル的に異なる音も、ƒ0が共通なら同じピッチとして認識されうる。また、ƒ0における音響エネルギーが除かれても(ミッシングファンダメンタル)、同じピッチが知覚される。ピッチが聴覚で重要なのは明らかだが、それが大脳皮質でどのように表現されているかはわかっていない。今回、マーモセットモンキーの聴覚皮質に、同じƒ0の純音とミッシングファンダメンタルの複合倍音の両方に応答するニューロンが存在することがわかった。これがピッチの不変性にかかわる神経基盤と思われる。このピッチ選択的ニューロンは、一次聴覚皮質の前外縁に近い低振動数応答皮質領域に限定的に存在した。ここは、ヒトでの最近の脳画像研究で明らかにされたピッチ選択的領域とされている部分と一致する。

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