Letter 地球:ハワイ・マントルプリュームの化学的構造 2005年8月11日 Nature 436, 7052 doi: 10.1038/nature03907 ハワイ−天皇火山島および海山列は、太平洋リソスフェア下部に起源をもつ高温のマントルプリュームと深い関連があり、マントル深部から表面へと物質が供給されていると考えられてきた。ハワイ諸島の盾状火山は、平行な2つの曲線上に分布しており「ケア」と「ロア」と名付けられていて、それぞれ岩石が異なる地球化学的特徴を持っている。このことから、ハワイの火山は、その下にあるマントルプリュームの組成的に異なった、同心円状に分割された領域に分布する物質から形成されたと考えられている。メルト含有物、すなわちカンラン石が結晶化する際にその斑晶中に「取り込まれ固定化」された局所的なマグマは、マントル生成源の多様性を記録している可能性があり、したがって、プリュームの化学的な構造を理解するのに適した試料といえる。本論文では、盾状期ハワイ火山のいずれからの試料にも(単一岩石試料でも)、カンラン石を主晶とするメルト含有物中に、ケア的およびロア的両方の主要元素および微量元素組成を見いだしたことを報告する。このデータは、単一の溶岩流では1つのマントル生成源の化学組成が支配的となるが、火山の特定の地理的な位置とは無関係に、2つのマントル生成源の組成がすべての溶岩中に、ある程度は残っていることを示唆している。したがってハワイのマントルプリュームは、組成的に同心円状に分割された構造を持っているのではなく、観測される化学組成の変動は、おそらくプリュームの温度構造により支配されていると推測される。 Full Text PDF 目次へ戻る