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物理:ルテニウム銅酸化物の超伝導と反強磁性のクロスオーバーから生じる負の格子膨張

Nature 436, 7052 doi: 10.1038/nature03828

ドープした銅酸化物で高い転移温度(高Tc)の超伝導が起こるメカニズムは長年の研究課題の1つになっている。反強磁性が超伝導と競合する秩序になることは確立されているが、解決すべき難問は、その間にある「擬ギャップ」領域でこの2つの状態がどのような関係にあるかである。従来型の超伝導体で重要になる結晶格子の役割もまだ明らかになっていない。本論文では、反強磁性と超伝導の境界までドープした層状ルテニウム銅酸化物を冷却すると銅酸化物面間の距離が異常に大きくなり、その結果、負の熱膨張が起こることを報告する。この固体における負の熱膨張の新しいメカニズムとして、ルテニウム酸化物層のスピン秩序化によって反強磁性状態と超伝導状態間でクロスオーバーが起こる機構を提案する。明瞭に異なる超伝導状態と反強磁性状態の間の体積と格子歪の差に基づいて、低ドープ銅酸化物でよく観測される相分離現象を説明でき、クーパー対の形成が格子と結合していることが示される。低温のこれらルテニウム銅酸化物では、秩序化したRuスピンとCuスピンの間の結合から抵抗率の磁場による異常に大きな変化が観察される。

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