Letter

物理:単一共役分子のコンダクタンス測定

Nature 436, 7051 doi: 10.1038/nature03898

分子を通る電気伝導は、分子電子軌道の非局在化、そして分子と金属接触との接続に敏感に依存する。このため、チオール化(-SH)した共役有機分子が分子導体の有望な候補物質と考えられている。このような分子では、軌道は分子骨格全体にわたって非局在化しており、特にイオウ-金属結合上にかなりの重みで存在する。しかし、これらは比較的小さいサイズ、典型的にほぼ1 nmであるため、機能する単一分子デバイスの実現には革新的な方法が必要になる。本論文では、単一分子を接触させる方法を報告し、この方法を使って、共役分子内部の局在している基がその電気伝導に及ぼす効果を研究した。この方法では、ジチオール化した短い有機分子で連結した、2個のコロイド金粒子からなる2量体構造を合成し、静電力を利用してこれを2個の金属電極間にトラップする。ここでは3種類の短い有機分子の電気伝導性を調べた。すなわち、完全に共役した分子である4,4'-ビフェニルジチオール(BPD)、共役が1個の酸素原子によってその中心位置で途切れているビス-(4-メルカプトフェニル)-エーテル(BPE)、そして、共役がメチレン基によって金粒子との接触付近で途切れている1,4-ベンゼンジメタンチオール(BDMT)である。BPEの酸素、そしてBDMTのメチレン基のいずれもが、BPDの場合に比べて電気伝導を抑圧していることがわかった。

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