Letter

遺伝:酵母では多型間の遺伝子相互作用が遺伝子発現に影響を及ぼす

Nature 436, 7051 doi: 10.1038/nature03865

さまざまな量的形質遺伝子座(QTL)での多型間の相互作用は、多くの形質の遺伝特性に関与していると考えられており、遺伝学研究でどの程度QTLを見つけ出せるかに大きくかかわってくる可能性がある。相互作用する遺伝子座は多くの生物で見つかっている。だが、相互作用の発生頻度や根底にあるヌクレオチド変化についてはほとんどわかっていない。今回我々は酵母Saccharomyces cerevisiaeの2株間の交雑で、大規模な量的表現型セット、つまり全転写産物のレベルで自然に生じる遺伝子相互作用を探した。我々は各転写産物について、個々の作用により見つかった第1のQTLと相互作用する第2の座位を探した。そうした座位の対は転写産物の57%の遺伝にかかわっていると見積もられた。すなわち、統計的に有意な対は225の転写産物について見つかった。これらのうち、第2の座位の67%は個々の作用が小さすぎてゲノム規模の探査では有意とならなかった。同質遺伝子系統で多型を遺伝子操作したところ、交配型遺伝子座MATとフェロモン応答遺伝子GPA1との間に相互作用が存在することが実証された。我々の得た結果は、遺伝子相互作用が転写産物レベルの遺伝特性という形では広範に見られ、多くのQTLが単一座位試験では見落とされても相互作用を見込んだ2段階試験によって検出できることを示している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度