Letter 免疫:T細胞受容体のトリガーはペプチド-MHCリガンドの大きさに大きく依存する 2005年7月28日 Nature 436, 7050 doi: 10.1038/nature03843 抗原提示細胞(APC)上の主要組織適合抗原によって提示されるペプチド抗原(pMHC)へのT細胞抗原受容体(TCR)の結合は、適応免疫応答における中心的な事象である。TCRとpMHCの結合によりシグナル伝達が開始されるTCRトリガーと呼ばれる過程の機序は論議の多い問題となっている。TCRトリガーは、T細胞-APC接触面において、小さな細胞外ドメインをもつ細胞表面分子(例えば、TCR-pMHCおよび補助受容体など)が大きな細胞外ドメインをもつ分子(例えば、受容体型タンパク質チロシンホスファターゼCD45およびCD148など)から隔離されることによって促進されると提唱されてきた。本論文では、pMHCの細胞外ドメインを長くしてTCR-pMHC相互作用の大きさを増大させると、TCRとpMHCの結合には影響せずにTCRトリガーが大きく減弱することを示す。TCR-pMHC複合体と同様な大きさの人工的なTCR-リガンド系を用いて、TCRトリガーが同じように受容体-リガンド複合体の大きさに依存していることが観察された。T細胞と伸長したpMHCを発現するAPC間の接触面では、細胞膜間の距離が増大し、CD45の減少はより軽微であった。これらの結果は、TCR-pMHC複合体のサイズが小さいことの重要性を明らかにし、またTCRトリガーにおいて、大きさに基づいた細胞表面分子の隔離が役割を果たしていることを裏付けている。 Full Text PDF 目次へ戻る