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進化:タンパク質の発現レベルの最適性と進化による調整

Nature 436, 7050 doi: 10.1038/nature03842

タンパク質は種類によって発現レベルが異なる。タンパク質の発現レベルが環境に対してどの程度最適化されているかはよくわかっていない。進化の理論によればタンパク質の発現レベルは適応度を最大にするような値をとるとされるが、適応度をタンパク質発現レベルの関数として直接調べた例はほとんどない。我々はこの問題に取り組むため、大腸菌のlac系を調べた。大腸菌はこの系によって糖であるラクトースを使って成長・増殖することができる。我々は実験により、Lacタンパク質の産生と維持がもたらす増殖の負荷(コスト)と、ラクトースが存在する場合にLacタンパク質からもたらされる増殖の優位性(利得)とを測定した。利得とコストの差で表される適応度の関数から、各ラクトース環境について増殖速度を最大にする最適なlac発現レベルが存在することが予測された。そこで我々は、ラクトース濃度を何段階かに希釈して一連の進化実験を行った。大腸菌は数百世代かけて進化して、予測された最適な発現レベルに達した。したがってlacオペロンからのタンパク質発現レベルはコスト・利得の最適化問題の解になると思われ、また、新しい環境下でも最適の機能を発揮するように進化による迅速な調整が可能である。

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