Letter 生理:尿管平滑筋における活動電位の不応期はCaスパークとBKチャネルによって設定される 2005年7月28日 Nature 436, 7050 doi: 10.1038/nature03834 興奮性組織では不応期という重要な制御機構があり、次の刺激が活動電位とCa2+流入を起こすのを防ぐことにより、過剰な活動や望ましくない強縮が起こらないようにしている。尿管の平滑筋では、ペースメーカー電位が浸潤してくることにより起こるぜん動波が、長く継続する活動電位(300〜800 ms)と極端に長い(10 s以上)不応期を生じさせ、これが尿の逆流と腎臓の損傷を防ぐ。しかし平滑筋については、不応期を決める基盤や興奮性と不応性との関連は、どちらも正確には解明されていない。今回我々は、活動電位の不応期を決めているのは、活動電位発生中の筋小胞体(SR)でのCa2+取り込みとその後のSRからの局所的なCa2+放出の活性化(スパーク)に依存して細胞膜のCa2+感受性K+(BK)チャネルを刺激する、負のフィードバック機構であることを明らかにする。スパークによってSRのCa2+取り込みが次第に減少するにつれて電気的阻害が減弱し、不応期が終了して、ぜん動収縮が再開する。SRのCa2+含有量を変化させたり、カルシウム放出機構を変化させたり、BKチャネルを阻害したりすると、不応期を、たとえば10 sから100 sへと変動させることができる。平滑筋の興奮性の制御はその機能の制御につながるが、それに関するこれらの知見は、平滑筋病変の治療法開発の焦点となるだろう。 Full Text PDF 目次へ戻る