Letter 感染症:ライム病の病原体はダニのタンパク質を利用して哺乳類宿主に感染する 2005年7月28日 Nature 436, 7050 doi: 10.1038/nature03812 ライム病の病原体Borrelia burgdorferiは、ダニ-マウスのサイクルで維持されている。本論文では、B. burgdorferiがダニの唾液タンパク質Salp15を利用してマウスへの感染を促進することを示す。salp15の発現レベルは、マダニIxodes scapularisの中にB. burgdorferiが存在することによって選択的に亢進していた。これは、スピロヘータが伝播時にSalp15を利用する可能性を初めて示すものである。またSalp15は、in vitroおよびin vivoでスピロヘータに付着することが示され、B. burgdorferiの外表面タンパク質Cと特異的に相互作用した。B. burgdorferiは、Salp15に結合するとin vitroで抗体媒介性の殺滅から防御され、これは非感染マウスやB. burgdorferiをあらかじめ感染させたマウスへ接種した時に、スピロヘータに極めて有利に働く。さらに、I. scapularisにおいて、RNA干渉法でsalp15を抑制したところ、ダニ媒介性のスピロヘータがマウスに感染する能力は大幅に低下した。これらの結果は、病原体が哺乳類宿主に定着する際に節足動物の分泌型タンパク質を補助的に利用する能力を示している。 Full Text PDF 目次へ戻る