Letter 進化:侵入植物への寄主乗り換えによって動物に雑種形成による急速な種分化が引き起こされる 2005年7月28日 Nature 436, 7050 doi: 10.1038/nature03800 動物の種分化は既存の系統が祖先種と派生種へ分かれる場合がほとんどだと考えられている。もう1つ考えられる種分化経路が同倍数性の雑種形成による種分化で、この場合、雑種形成によって2つの祖先分類群から染色体数が変わらずに第3の派生的な種が生じる。これは理論的にはありうるものの、動物ではめったに起こらず重要性がごく低いとみなされてきた。分子や染色体レベルの証拠から見ると、少数の現生の二倍体両性動物分類群の起源は雑種形成で最もうまく説明できる。本論文では、2つの寄主特異的な動物(ミバエ科のハエ)の間での雑種形成が新たな資源への乗り換えとはっきり関連づけられる初めての事例を報告する。雑種のこのような寄主乗り換えは、新しい生態的ニッチへの適応の違いによって生殖隔離が起こる仕組みとなりうるので、雑種形成による動物の種分化が起こるための生態的に健全なシナリオがこれにより描ける。この種分化機構の必要条件は動物多様性の大きな部分を占める寄生動物に共通している。したがって、同倍数性の雑種形成による動物の種分化の頻度は従来の予想よりも高くなる可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る