Letter 宇宙:赤方偏移z≈3にある若い大質量銀河からの銀河全体に及ぶスーパーウィンドの発見 2005年7月14日 Nature 436, 7048 doi: 10.1038/nature03718 星形成による強力な爆発や、ブラックホールへの降着によって駆動される銀河の高速アウトフローは、銀河形成に関する現在の理論では、最も大質量の銀河における星形成を終了させる過程、そして銀河間物質に重元素を蓄積させる過程として使われている。これまでの観測上の証拠(高赤方偏移の銀河に対するもの)からは、そのようなアウトフローが大きさにしてわずか数キロパーセクの強力な星形成領域に局在しているのか、それとも銀河全体やその周辺に著しい影響を与えているかどうかは明らかでない。本論文では、赤方偏移z=3.09(宇宙が現在の年齢の20%だった115億年前に相当する)の位置にある星形成銀河の2次元分光を示す。その空間的に広がったLyα輝線は、銀河全体を覆う前面(スクリーン)にあるHIによって吸収されているようであり、この面は少なくとも100 kpcの横方向の広がりと非常に均一な速度をもっている。この面は、数億年早く生じた爆発的星形成の間に銀河から放出され、その後周囲の銀河間物質からガスを掃き払い、冷却された。これは、高赤方偏移のスーパーウィンドが銀河全体にわたって影響を与えることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る