Letter 発生:Wolbachiaの可変性とイエカ属の交配型に対する宿主の影響 2005年7月14日 Nature 436, 7048 doi: 10.1038/nature03629 Wolbachiaは広く存在する母性遺伝性の共生細菌で、細胞質不和合性(CI)として知られる交配不妊を昆虫で誘導できる。Wolbachiaによって性質が変えられた精子は感染していない卵子の受精には成功しないが、感染した卵子は救済機能によって正常な発生が可能である。Wolbachiaは、感染した雌を生殖上の優位な立場におくことで非感染個体群中に速やかに侵入することができ、この機構は導入遺伝子を害虫個体群中に送り込む機構として使えるかもしれない。CIはWolbachia感染個体群間にもみられ、通常CIが見られるのは異なるWolbachia株が存在するときである。アカイエカ(Culex pipiens)群の蚊(フィラリア症を媒介するC. quinquefasciatusを含む)では、Wolbachiaによって誘導された交配型が極めて複雑なことが報告されており、一方向性もしくは両方向性の場合がある部分的または完全なCIが存在するが、Wolbachia株での遺伝的変動はこれまで見つかっていなかった。本論文では、不和合性を示すCulex系統間では、プロファージ領域と関連する2種類のWolbachiaアンキリンリピートをコードする遺伝子(一方は一部の株で性特異的に発現される)にちがいがあることに加えて、宿主の核ゲノムがCIの救済に直接作用することについても報告する。 Full Text PDF 目次へ戻る