Review Article 宇宙:大気塵の化学的、鉱物学的性質が示す火星の乾期 2005年7月7日 Nature 436, 7047 doi: 10.1038/nature03807 火星大気にあまねく存在する塵は、周期的に起こる全球的な塵嵐によってよく混合される。そのような塵によって、塵が形成されたときの環境、ひいては火星の水の歴史についての情報が得られる。火星探査車には大気塵を集めるための永久磁石が備えられており、集めた塵は探査車搭載の装置で調べられる。今回我々は、磁石で集めた火星大気の塵粒子をメスバウアー分光とX線蛍光で調べた結果を報告する。これらの塵は磁鉄鉱とカンラン石を含んでおり、塵が玄武岩に由来し、塵の磁性の主な原因鉱物が磁赤鉄鉱ではなく磁鉄鉱であることを示している。さらにこれらの塵は酸化第二鉄を少し含み、その一部はおそらくナノ結晶相なので、玄武岩質の塵が変質または酸化を受けたと思われる。カンラン石が存在することから、液体の水は大気塵の形成過程にあまり大きな役割を果たさなかったと考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る