Letter

物理:1個の原子をトラップした光共振器における光子ブロッケード

Nature 436, 7047 doi: 10.1038/nature03804

低温では、極微小な金属および半導体デバイスは「クーロンブロッケード」効果を示し、デバイスを通る電荷輸送が電子1個ずつの単位で起こるようになる。例えば、メタルアイランド上の1個の電子は、アイランドの帯電エネルギーが熱エネルギーを大きく上回ると、別の電子の流れをブロックする。光学系を通る光の輸送に対しても、これと同様の「光子ブロッケード」効果が提案されている。これは、非線形光共振器中の光子‐光子相互作用によって生ずる効果である。本論文では、1個の原子がトラップされた原子・共振器の強結合領域の光共振器を透過する光に対する光子ブロッケードの観測結果を報告する。最初に入射した光子が原子・共振器系を励起し、この励起のため次に入る光子の透過がブロックされ、その結果、入射したポアッソン分布の光子流がサブポアッソン分布のアンチバンチした光子流へと変換される。これは、透過場の光子統計の測定により確かめられた。この光子ブロッケードの観測結果は、従来の非線形光学やレーザー物理を超えた、原子と光子が1個ごとに関係するダイナミカルな過程が起こる領域への進展を示している。

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