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癌:MITFが悪性黒色腫で増幅されているlineage survival癌遺伝子であることの統合的ゲノム解析による確認

Nature 436, 7047 doi: 10.1038/nature03664

癌ゲノムの系統だった解析により、ヒトの癌の発生や拡がりにつながる遺伝子的変化パターンが明らかになると期待されている。一塩基多型(SNP)を解析するための高密度アレイを用いれば、癌におけるヘテロ接合性の消失やコピー数の変化を、ゲノム全体にわたって詳細に調べることができる。我々はNCI60細胞株からSNPアレイによって得られた遺伝子地図と遺伝子発現プロファイルを統合し、メラニン細胞のマスター調節因子であるMITF(小眼球症関連転写因子)が黒色腫における新規の増幅標的であることを確認した。MITF遺伝子増幅は転移性腫瘍においてより広く観察され、患者の累積生存率の低下と相関があった。黒色腫の細胞株では、MITFの遺伝子増幅に伴ってBRAFの突然変異とp16の不活化が見られた。BRAFの突然変異体(V600E)と一緒にMITFを異所的に発現させると、ヒト・メラニン細胞初代培養で形質転換が起こった。したがって、MITFは黒色腫癌遺伝子として機能している可能性がある。MITFの活性を低下させると黒色腫細胞は化学療法薬に対して感受性となった。MITFを標的とし、BRAFおよびサイクリン依存性キナーゼの阻害剤と組み合わせれば、化学療法に対して高い抵抗性を示す腫瘍である黒色腫に、理にかなった治療方法が見つかるかも知れない。今回のデータは、MITFが、組織特異的な癌の発生や腫瘍の進行の両方に必要な「系譜生存的(lineage survival)」あるいは「系譜支持的(ineage addiction)」な働きをする癌遺伝子というはっきり別個のクラスであることを示している。

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