Letter

気候:アフリカ南部の砂漠における砂丘群の21世紀の地球温暖化が引き起こす再移動

Nature 435, 7046 doi: 10.1038/nature03717

砂漠の砂丘は地球の陸地表面の5パーセント、またアフリカの30パーセントを覆っているが、21世紀の地球温暖化が砂漠の砂丘群にどのような影響を与える可能性があるのかよくわかっていない。最終間氷期以降の複数回の乾燥期に形成され、現在では活動が停止しているサヘルとアフリカ南部の砂丘群は、今日では遊牧地や農耕地として利用されているが、もしも気候変化によって21世紀に砂丘の動態が変わるとしたら、これらの用途は途絶えるかもしれない。これまでの実験データやモデルによるシミュレーションから、砂丘表面の侵食のされやすさ(植生被覆と水分の得られやすさにより決まる)と大気の侵食作用の強さ(風のエネルギーにより決まる)が相互に影響を与え合って砂丘地帯の動態に重要な役割を果たすことは定説となっている。この侵食のされやすさと侵食作用の強さの関係は気候変化の影響を受けやすい。本論文では、3種の全球気候モデルと温室効果ガスのさまざまな排出シナリオを用いてシミュレーションを行い、3つのカラハリ砂丘地帯が将来どのような活動を示すかを評価した。我々は、全球気候モデルの出力データと合うように、すでに確定されている砂丘の移動指数を修正・改良することで砂丘の活動を月毎に数値化した。シミュレーションの結果、どの排出シナリオを用いるかにかかわらず、南部の砂丘地帯では2039年までに、東部および北部の砂丘地帯では2069年までに、砂丘活動が相当度に活発化することがわかった。2099年までには、南アフリカの北部からアンゴラやザンビアにかけての全ての砂丘地帯で活動は非常に活発となる。我々の結果は、21世紀の気候温暖化の結果、砂丘地帯の活動は再び活発化し、砂がかなりの程度露出したり移動したりする可能性が高いことを示している。

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