Letter 宇宙:隕石と銀河系ハローの星から求められたU/Th生成比率と銀河系の年齢 2005年6月30日 Nature 435, 7046 doi: 10.1038/nature03645 いくつかの重元素(原子番号Aが69より大きいもの)は元素合成の「急速な」(r)過程により作られ、そこではより軽い元素が中性子の大きなフラックスでの衝突を受けている。これは超新星爆発および中性子星の合体の特徴であるが、星のモデルはその精度があまりにも低いため、この現象の正確な定量化は不可能で、r過程の発生する場所の不確実性が依然として存在する。その結果、アクチニド系列(ウラン238やトリウム232など)の生成比率を計算するために使われるモデルには、多くの不確かさと仮定が存在する。現在のU/Th生成比率の予測値は、およそ0.4から0.7にわたっている。本論文では、銀河系ハローにおける金属含有量の低い星の観測と併せて、隕石中におけるU/Th存在比率を用いると、非常に正確なU/Th生成比率(0.571+0.037-0.031を決定できることを示す。今後の研究ではこの値を、r過程の計算に用いられると考えられる核質量公式に制限を加えたり、銀河宇宙線源の決定に役立てたり、さらには星周粒子の年代を決定するのに使えると思われる。また本論文では、宇宙背景マイクロ波の変動あるいは星の進化モデルに関連した不確かさに依存しない方法で、銀河系の年齢(14.5+2.8-2.2Gyr)の推定も行っている。 Full Text PDF 目次へ戻る