Letter 植物:オーキシンはエンドサイトーシスを阻害して自らの細胞外排出を促進する 2005年6月30日 Nature 435, 7046 doi: 10.1038/nature03633 シグナル伝達分子が細胞の挙動を制御するための機構のひとつに、細胞内レベルのタンパク質移動がある。この制御方式は構成的循環(constitutive cycling)と呼ばれる特別な細胞内小胞輸送による場合が多い。構成的循環では、タンパク質の細胞膜と細胞内との間での往復が繰り返される。植物ではホルモン作用に関してこのような機構が明らかにされたことがなかったが、オーキシンの細胞外排出を促進するPINなどいくつかのタンパク質では構成的循環が認められている。本論文では、植物の生長制御物質として重要なオーキシンがエンドサイトーシスを阻害することを示す。この作用は生物活性を有するオーキシンに特有のものであり、Calossin様タンパク質BIGの活性を必要とする。オーキシンは、PINの構成的循環のうち細胞内への取込み段階を阻害して細胞膜のPIN量を増大させ、それと同時に細胞内小胞輸送による機構で自身を細胞外に排出させる。さらに、屈地性に伴うオーキシンの非対称的移動はPINの細胞内取込み量の減少と相関がある。今回のデータは、オーキシンはPINタンパク質の細胞内輸送を調節することで細胞表面のPINの量および活性を制御しており、これがオーキシン輸送のフィードバック制御機構となっているというこれまで知られていなかった植物ホルモン作用方式を示すものである。 Full Text PDF 目次へ戻る