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気候:暁新世後期から始新世前期での地球温暖化イベントの天文学的整調

Nature 435, 7045 doi: 10.1038/nature03814

約5500万年前の暁新世と始新世との境界で、地球では強烈な全球的温暖化イベント、すなわち、暁新世-始新世温度極大期を迎えた。この時期に支配的だった極端な温室効果状態は、主に海洋クラスレートからの1,400から2,800ギガトンに及ぶメタンの解離によって説明されている。この解離の結果、海洋堆積物中での炭素同位体の大きな負の偏位と大量の炭酸塩の溶解が起こった。このイベントを引き起こす可能性のある機構としては、地球が徐々に暖まってある閾値温度を超えることや彗星の衝突、火山の噴火、海流の再編成、大陸斜面における浸食などが考えられるが、地球の軌道が及ぼす強制力は関与していないとされてきた。今回我々は、ウォルビス海嶺から得られた深海コア中の非常に炭酸塩の少ない赤色粘土層(エルモ層準と名付けた)について報告する。軌道チューニングを用いると、エルモ層準は暁新世-始新世温度極大期の約200万年後に堆積したと推定される。エルモ層準には、暁新世-始新世温度極大期と類似した地球化学的・生物的な特徴があるが、その程度はより小さい。エルモ層準は他の海盆での炭素同位体の枯渇イベントと同期しており、エルモ層準が地球規模の第2の温度極大期に相当すると考えられる。これらのイベントは共に、225万年周期の離心率サイクルにおける長期にわたる極小期の後にくる約40.5万年周期と10万年周期の離心率サイクルにおける極大期に対応しており、これらのイベントは実際に天文学的に整調されていることが示される。

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