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微生物:微生物ナノワイヤーを介した細胞外電子伝達

Nature 435, 7045 doi: 10.1038/nature03661

Fe(III) 酸化物などの細胞外電子受容体に電子を渡せる微生物は、土壌や堆積物中で有機物質の分解と栄養素の循環に重要である。Fe(III)への電子伝達についての過去の研究は、外膜のc型シトクロムの役割に集中していた。しかし、一部のFe(III)還元微生物はc型シトクロムを持たない。 Geobacter 属は、多くの環境で優勢なFe(III)還元微生物であるが、Fe(III)酸化物に直接接触しないと還元できない。この菌が作る単層の線毛は、他の生物における線毛の役割からみて、Fe(III)酸化物との接触を確立するのに働くと考えられてきた。今回我々は、 Geobacter sulfurreducens の線毛を持たない変異体は、Fe(III)酸化物に付着できたものの還元はできなかったことを報告する。伝導性プローブ原子間力顕微鏡により、線毛はきわめて伝導性が高いことが明らかとなった。これらの結果から、 G. sulfurreducens の線毛は生物のナノワイヤーとして使われ、電子を細胞表面からFe(III)酸化物へと伝達していると考えられる。線毛による電子伝達は、他の独特な細胞−表面および細胞―細胞相互作用でも使われている可能性があり、また、新規伝導性材料の生物工学的研究につながるかもしれない。

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