Article

生化学:λインテグラーゼによるDNA組換えのアロステリック制御の構造基盤

Nature 435, 7045 doi: 10.1038/nature03657

部位特異的DNA組換えは、ウイルスの組み込み、遺伝子発現の制御、遺伝的多様性の発生、新たに複製された染色体の分離など、細胞の基本的な機能に重要な役割を果たす。またバクテリオファージλも、自己のゲノムを宿主染色体に組み込んだり、あるいは宿主染色体から切り出したりするのに部位特異的DNA組換えを利用する。λ組換えは、λファージがコードするインテグラーゼというタンパク質(λ-int)と付随するDNA部位、および関連する屈曲タンパク質の働きで行われ、これらによって細胞の生理的状態に応答した調節が可能になる。今回我々は、基質や調節DNAと高次の複合体を形成したλ-intの結晶構造を明らかにした。これらの複合体は、組換え反応で生じるさまざまな中間体に相当する。これらの構造から、λ-intの2個のドメインが同時に結合することが対合を容易にし、またDNA鎖の切断や交換の順序を決める仕組みが明らかになった。付随するDNA(DNAの腕)に結合したアミノ末端ドメインの層が絡まりあって組換え複合体を形づくっており、このようすからこの腕の結合が反応の平衡を組換え産物の側にずらしていることがよくわかる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度