2004年12月26日に、モーメントマグニチュードMw=9.3の地震が北スマトラ、ニコバル諸島、およびアンダマン諸島に沿って起き、同時に発生した津波によりインド洋地域に壊滅的な被害をもたらした。このような津波をもたらす地震に対しては断層の破壊域の長さおよび方向を迅速かつ正確に決定することが、その地震の地震モーメントだけでなく津波波高モデルを絞り込む上でも重要となる。スマトラ地震の震源で発生したP波は、震央から約9000km離れたドイツ地域地震観測網(GRSN)の広帯域地震観測点におよそ12分後に到達した。本論文では、標準的な群列地震観測手法を改良し、スマトラ地震の破壊先端の伝播を全破壊域の長さ1150kmにわたり追跡することが可能であることを示す。その結果、平均的な破壊伝播速度は2.3〜2.7 km s-1で、破壊継続時間は少なくとも430秒であり、おそらく480秒と500秒の間であると見積もられる。