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生化学:芳香族天然有機化合物の無差別プレニル化反応の構造的基盤

Nature 435, 7044 doi: 10.1038/nature03668

抗酸化物質のナフテルピンは、ポリケチドを基本骨格とする芳香族コアに、イソプレノイド(テルペノイド)由来の炭素数10のゲラニル側鎖が付加した天然有機化合物である。炭素数5(ジメチルアリル)、炭素数10(ゲラニル)、炭素数15(ファルネシル)のイソプレノイド側鎖を持つ、ナフテルピンのようなハイブリッド型天然有機化合物は、プレニル化されていないそれらの前駆体とは異なった生物活性を持っている。このようなハイブリッド型天然有機化合物の中には、新しい抗菌剤、抗酸化剤、抗炎症剤、抗ウイルス剤、抗がん剤となるものもある。プレニル基転移反応を触媒する芳香族基質プレニルトランスフェラーゼ(PTase)は、最近まで少数が単離、同定されているのみであった。今回我々は、放線菌の一種であるStreptomyces sp. CL190株由来の構造的に新規な芳香族基質PTaseであるOrf2について、遺伝子の同定、生化学的解析、基質あるいは基質アナログとの複合体の高分解能での結晶解析構造を報告する。Orf2はin vivoではナフテルピンの生合成に際して、1,3,6,8-テトラヒドロキシナフタレン由来のポリケチドにゲラニル基を付加する。in vitroでは、化学合成物、細菌や植物由来の多種多様なヒドロキシル基含有芳香族基質に対して炭素-炭素結合、または炭素-酸素結合を形成するプレニル化反応を触媒する。PTaseの結晶構造とin vitroでのプレニル化反応の検出は、独自の構造を持つ芳香族基質PTaseファミリーを用いた芳香族低分子化合物の部位特異的プレニル化反応の理解と将来の取り扱いの基礎となる。

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