Letter 細胞:肝臓への分化の開始は転写因子Foxaに依存する 2005年6月16日 Nature 435, 7044 doi: 10.1038/nature03649 脊椎動物の肝臓の指定は2段階の過程によって行われ、最初に前腸内胚葉において臓器特異的なシグナルに対する反応能を持つようになり、それに続いて肝臓特異的な遺伝子が誘導されると考えられている。遺伝子発現とin vitroでの研究の結果から、転写因子Foxaが肝臓特異的な標的遺伝子内にある凝集したクロマチン構造を開くことにより、反応能を確立するとされてきた。本論文では、マウスでの肝臓の指定にはFoxa1およびFoxa2(forkhead boxタンパク質A1およびA2)の協調した働きが必要であることを示す。前腸内胚葉がこれらの遺伝子をともに欠失する胚では、肝芽は見あたらず、肝芽細胞のマーカーであるαフェトプロテイン(Afp)も発現されなかった。さらに、Foxa1/Foxa2を欠失する内胚葉は、外部から加えた繊維芽細胞成長因子2(FGF2)の存在下で培養すると、肝臓のマーカーであるアルブミンおよびトランスチレチンの発現開始を起こせなくなる。したがって、前腸内胚葉内での反応能の獲得および肝形成開始には、Foxa1およびFoxa2が必要である。 Full Text PDF 目次へ戻る