Letter 細胞:c-Mycの調節を受けるマイクロRNAは転写因子E2F1の発現を調節する 2005年6月9日 Nature 435, 7043 doi: 10.1038/nature03677 マイクロRNA(miRNA)は、標的となるメッセンジャーRNAの安定性または翻訳効率を調節する21〜23ヌクレオチドのRNA分子である。miRNAには細胞の分化、増殖、アポトーシスの調節などの多様な機能がある。miRNAが適切に機能するには、厳密な組織特異的および発生段階特異的な発現が非常に重要であるが、miRNAを調節する哺乳類の転写因子は未だ同定されていない。原癌遺伝子c-MYCは、細胞の増殖、成長、アポトーシスを調節する転写因子をコードする。c-Mycの発現または機能の調節異常は、ヒトの悪性腫瘍でみられるきわめて一般的な異常の1つである。本論文ではc-Mycが、ヒトの13番染色体上にある6つのmiRNAを含むクラスターの発現を活性化することを報告する。クロマチン免疫沈降実験の結果、c-Mycがこの遺伝子座と直接結合することが判明した。転写因子E2F1は、細胞周期の進行を促進するc-Mycの別の標的である。我々はE2F1の発現が、このクラスターに属するmiR-17-5pとmiR-20aの2つのmiRNAによって負に調節されることも見出した。以上の結果は、c-Mycの標的遺伝子ネットワークに含まれる転写物の範囲を広げるものであり、またc-MycがE2F1の転写を活性化し同時にその翻訳を制限する機構により、増殖シグナルの緊密な制御が可能になっていることを示すものである。 Full Text PDF 目次へ戻る