Letter 植物:アーバスキュラー菌根菌の菌糸分岐を誘導する植物セスキテルペン 2005年6月9日 Nature 435, 7043 doi: 10.1038/nature03608 アーバスキュラー菌根(AM)菌は80%を超える陸上植物の根と相利共生関係にある。この菌は、宿主の根が存在しないと生活環を完了することができない。菌の胞子は宿主が存在しない場合でも発芽して成長可能であるが、菌糸の成長は大きく制限される。AM菌と宿主植物の間のシグナル伝達および認識の分子機構についてはほとんどわかっていない。宿主認識の初期段階では、AM菌の菌糸は宿主の根の近傍で広範囲に分岐した後、植物の根の内部へ侵入するための付着器を形成する。宿主の根が菌糸分岐を引き起こすシグナル伝達分子を放出することはわかっているが、このような分岐誘導物質は単離されていない。今回我々は、ミヤコグサLotus japonicusの根滲出液から分岐誘導物質を単離し、分光分析および化学合成を行い、これがストリゴラクトンの1種である5-デオキシ-ストリゴールであることを確認した。ストリゴラクトンは、寄生植物のストライガおよびオロバンキの種子発芽刺激物質として既に単離されているセスキテルペンラクトンに属する。天然のストリゴラクトンである5-デオキシ-ストリゴール、ソルゴラクトン、ストリゴール、および合成アナログGR24は、極めて低濃度でAM菌Gigaspora margaritaの発芽段階の胞子で広範囲の菌糸分岐を誘導した。 Full Text PDF 目次へ戻る