Letter 細胞:ヒト癌遺伝子として働いている可能性があるマイクロRNAポリシストロン 2005年6月9日 Nature 435, 7043 doi: 10.1038/nature03552 現在までにヒトでは200個以上のマイクロRNAの存在が明らかにされている。しかしながら、これらの調節作用を持つ非コードRNAの詳細な機能の大部分は不明のままである。mir-17-92ポリシストロンと呼ばれるマイクロRNAのクラスターは、ヒトB細胞リンパ腫で増幅されたDNA領域に位置する。B細胞リンパ腫の検体と細胞株を正常な組織と比較したところ、これらの癌ではmir-17-92の遺伝子座に由来する一次または成熟RNAの発現量がしばしば大幅に増加していることがわかった。マウスのB細胞リンパ腫モデルでmir-17-92クラスターを強制発現させると、c-mycの発現との共同作用により腫瘍の増殖が促された。造血幹細胞に由来し、mir-17-92クラスターの一部とc-mycを発現する腫瘍は、c-myc誘発リンパ腫で広くみられるアポトーシスが起こらないため、識別が可能であった。今回の結果を総合すると、非コードRNA、なかでもマイクロRNAは特に、腫瘍発生を調節している可能性があり、mir-17-92クラスターが潜在的なヒト癌遺伝子として関与していることが示唆される。 Full Text PDF 目次へ戻る